地域おこし協力隊員活動状況
地域おこし協力隊とは?
地域おこし協力隊とは、総務省が平成21年度から取り組んでいる事業です。人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、都市地域から地域の活性化に意欲のある人材を受け入れ、地域おこし協力隊員として委嘱。地域の抱える課題の解決や、資源を活用し地域の活性化を図る活動に従事してもらいながら、活動地域への定住・定着を図り、地域力の維持・強化に資することを目的とした取り組みです。
任期は1年間で最長3年間まで延長する予定です。
大多喜町ではこの事業を平成28年度から活用し、令和7年現在、14名の隊員が活動しています。
令和7年度任用の地域おこし協力隊
4月任用の地域おこし協力隊
有害獣対策活動をする隊員として、西野さん、吉村さん、 林業振興活動をする隊員として、関本さん、岡本さんの4名を委嘱しました。
現役隊員にインタビューしてみました
任用型隊員
大塚隊員(DMO)

隊員氏名:大塚 康将
着任年月:2023年4月
出身地:千葉県市原市
所属:商工観光課
活動分野:Destination Management Organization(デスティネーション・マネージメント・オーガニゼーション)
Q 地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。
観光による地域の活性化を目的とする活動に興味をもち、応募しました。
Q大多喜町を選んだ理由を教えてください。
出身地である千葉県で活動をしたかった為、大多喜町を選びました。
Q日々の活動内容を教えてください。
- インターネットによる情報発信
・登録観光地域づくり法人(登録DMO)株式会社わくわくカンパニー大多喜及び「山の駅 養老渓谷 喜楽里」のホームページ更新やインターネットを活用した情報発信 - 株式会社わくわくカンパニー大多喜の運営補助
・町営駐車場の運営補助、周辺環境整備
・「大多喜県民の森」の運営補助
・「山の駅 養老渓谷 喜楽里」の運営補助、周辺環境整備及び駐車場の整備、誘導、イベント企画
・ふるさと納税返礼品事業におけるデータ管理及び対応 - 地域活動への参加
・養老渓谷もみじ植栽事業への参加
・マルシェや地域イベント等に参加し地域との交流を図る
・花植えボランティア
Q今後の目標を教えてください。
一人でも多くの方に訪れていただけるよう、インターネット等を活用し、地域のPRに役立つ情報を発信していきたいです。



高田隊員(ロケーションサービス)

隊員氏名:高田 奈津子
着任年月:2024年11月
出身地:千葉県市川市
所属:商工観光課
活動分野:ロケーションサービス
Q 地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。
出産を機に、自然豊かな場所で子育てをしたいという思いが強くなり、移住先を探していたところ、大多喜町の地域おこし協力隊の募集を知りました。ご縁とタイミングが重なったことで募集しました。
Q大多喜町を選んだ理由を教えてください。
自然がとても豊かで、子育てをする環境として理想的だと感じたことです。また、生活に必要な店舗や学校などの施設が町の中心地にまとまっており、日々の暮らしがしやすい点も大きな魅力でした。
家族で安心して暮らせる環境が整っていると感じ、移住先として最適だと判断しました。
移住後の今、地域の皆さんの温かさに支えられながら、子育てと地域活動の両立に励んでいます。町の魅力を広く発信し、地域に貢献したい気持ちも日々高まっています。
Q日々の活動内容を教えてください。
ロケーションサービス業務では、テレビ、映画、CMなどの撮影を大多喜町内で受け入れる際に、現地での調整役として活動しています。加えて、撮影後には広報活動も担当し、SNSを活用して町内のロケ候補地の情報発信にも取り組んでいます。
未経験からのスタートでしたが、案件ごとに内容や関係者が異なるため、毎回新鮮な気持ちで業務に取り組めるのが大きな魅力です。撮影のたびに地域の方々にご協力いただきながら活動できることに、日々感謝しています。
一方で、長時間の撮影に立ち会うことや、現場での臨機応変な対応が求められる場面も多くあります。そうした経験を重ねる中で、現場対応やトラブルの予防策など、自分自身の成長も実感できるようになってきました。



Q今後の目標を教えてください。
大多喜町の持つ魅力をより多くの人に知ってもらえるよう、ロケーションサービス業務を通しての情報発信にさらに力を入れていきたいと考えています。SNSや広報を活用しながら、町の魅力や地域の温かさを伝え、訪れる人や移住を考える人の背中を押せるような存在になりたいです。
また、家族とともに大多喜町での生活をより深く楽しみ、地域の方々とのつながりを大切にしながら、住民の一員として町の活性化に貢献していくことが目標です。
将来的には、町内の子育て世代や移住者のサポートにもかかわれるような活動にも挑戦していけたらと考えています。



OB・OG隊員にインタビューしてみました
荒井隊員(令和7年3月退任)
Q地域おこし協力隊として活動していた時の内容を教えてください。
鉄道のある町を次世代に繋ぎ、いすみ鉄道を盛り上げたいと思い活動してきました。
具体的には大きく3つの目標をたてました。
- 鉄道を気持ちよく利用していただけるように駅舎清掃を実施
- 鉄道利用者が大多喜駅からの二次交通手段としてチョイモビの利用促進やPR
- 鉄道に興味をもつキッカケ作りや、いすみ鉄道と地域を繋ぐキッカケ作り
Q思い出に残っている活動を教えてください。
任期中の活動は、わたしにとって初めてのことばかりで大変に思うこともありましたが、無事に任期を終えることができました。その中の一部を紹介します。
《里山ハイキングin大多喜》
いすみ鉄道の利用促進、地域活性、観光PRを目的に実施しました。


《オリジナル乗車券を作っていすみ鉄道に乗ろう!》
夏季休暇中に学童保育を利用している児童を対象に、オリジナル乗車券を作っていすみ鉄道に乗るイベントを実施しました。
ローカル鉄道は、地域に密着しているところに魅力があり、ローカル鉄道だからこそ貴重な体験をすることができるのだと、このイベントを通してこの地域の良さを改めて感じることができました。



《いすみ鉄道で行く!貝の宝石づくり体験》
学童保育の夏休み校外学習で体験会場までいすみ鉄道に乗って移動し、貝の宝石を作りました。大多喜町では主な移動手段が自家用車ですが、イベントを通して鉄道に乗るきっかけづくりができた事と、なにより子どもたちが楽しく体験する姿を見れた事がうれしかったです。



《いすみ鉄道をチョークアートで盛り上げよう!》
保育園児は園外保育やいすみ鉄道友の会で実施している菜の花の種まきに協力してくれているので鉄道に触れる機会がある一方、保護者の皆さんはあまり無いため、親子でチョークアート体験を企画しました。卒園制作も兼ねて体験していただいたので、心に残る素敵な思い出づくりをお手伝いすることができました。



《いきいきサロン紙敷塾》
地域の方々との交流の場を設けていただき、人との繋がりが広がりました。
先輩移住者「いまここ園」のご夫妻の講演では、田舎暮らしをはじめたきっかけや現在の活動、楽しいことや幸せに感じること、ご苦労されたことを含めてお話くださり、同じ移住者として興味関心が湧きました。


Q今後の目標を教えてください。
大多喜町の地域おこし協力隊に応募したきっかけは、豊かな自然と新鮮でおいしい野菜が身近にあるところでした。
わたしにとって、地域おこし協力隊の活動は今まで経験したことのない活動ばかりで、悩むこともありましたが、周囲の方が気にかけ、相談に乗ってくれたり、時には手助けをしてくれる方もいてたくさんの人に支えられている事を実感しました。心細く感じることも少なくなった今、支えてもらう側から支える側になれるように成長していきたいです。
退任後もこの大多喜町に定住し、野菜作りの勉強をしていきます。自分の作った野菜を使って料理を提供することが目標です。たくさんのご縁やお力添えをいただいた方に恩返しをしていきたいです。



渡邉隊員(令和6年3月退任)
Q地域おこし協力隊として活動していた時の活動内容と任期中の生活で嬉しかったことや大変だったことを教えてください。
主に樹木伐採の知識・技術の向上をするために、町と協定を結んでいる会社やひとり親方の下で活動していました。
日々の生活で大変だった事は、会話についていくために町内の地名を覚えるのが大変でした。大多喜町は千葉県内の町村の中で一番広大な面積なので。
Q退任後の活動内容や、町内でどのような暮らしをしているか教えてください。
樹木伐採の仕事が多く、特に特殊伐採(木に登って伐採する方法)を得意としています。自分たちで伐採した木を活用して薪販売やサウナ小屋の運営もしています。
退任後創業したばかりで忙しくしていますが、自分でやりたいことを仕事にしているので楽しく、充実しています。
Q社名を「team en」にした理由や由来はありますか?
インターネットにより個人でできることが増えた時代でもチームで仕事をし、発見し、学び、共有をする。
そのプロセスの中でよりよい仕事ができると信じています。
エンはご縁を意味する「縁」、循環を意味する「円」、庭を意味する「園」
たくさんの意味が込められています。
Qこの事業を行うキッカケ等があれば教えてください。
認知症を患った家族が車椅子生活となった後、施設に入所しました。その生活が始まってから心身ともに急速に衰えていく様子を間近で見て、強い違和感を覚えました。
同時期に私が世界を旅する中で北欧の介護施設や教育施設を見学する機会があり、自然との関りを大切にした環境の中で人々が穏やかに暮らしている姿に感動しました。
「人が人らしくいるためには、自然環境とのつながりが必要なのではないか」
そう感じたのは、施設に入所した家族の姿と、北欧で見た自然に寄り添った生活とのコントラストがあまりにも大きかったからです。
同じような違和感は、都市部の保育園でも感じました。
屋内中心の生活で、自然との触れ合いが少ない現場を見て、
「成長に必要なものが足りていないのでは」と直感的に思いました。
私たちが考える「よりよい環境」とは、
年齢や状況を問わず、人が自然の中で動き、五感を使って過ごせる場所です。



Q今後の夢や目標を教えてください。
大多喜にたくさんの人が集まる場所をつくりたいと考えています。
Q「たくさんの」とは具体的にどんなことですか?
- 人数的な意味
大多喜町という地域に多くの人が訪れることで、地域経済に少しでもプラスの循環を生み出したいと考えています。
観光や体験、滞在を通して人の流れを生み出し、大多喜の魅力や価値を再発見してもらうことが目標です。 - 多様性の観点
私たちがつくりたいのは、特別に多様性を「教える」場ではなく、
自然と多様な人々が交わり、多様性を体感する空間です。
年齢・国籍・職業・価値観が異なる人たちが共存し、「それぞれが自分らしく」過ごせる場所を目指したいです。
Q大多喜町の魅力や好きなところ、おすすめスポットを教えてください。
大多喜町の魅力は、たくさんの自然が残りつつ東京からのアクセスが良いところだと思っています。
好きなところは、優しい人が多いところです。いつも、様々な面で助けてもらっています。
おすすめスポットは粟又にある金神の滝です。
この記事に関するお問い合わせ先
企画課地域振興係
〒298-0292
千葉県夷隅郡大多喜町大多喜93番地
電話番号:0470-82-2165
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更新日:2025年06月09日